当院は以前も書いたように「治療」から「予防」に診療体系を移してきています。
それに関しては書きたいことが山ほどありますが、簡単に書くとすると担当歯科衛生士制というシステムで
1人の患者さんを1人の国家資格を持った歯科衛生士が専任で担当して口腔環境の維持を続けるという事です。
ただ実際にこれを履行していこうとすると非常に大きな問題があります。
今日もスタッフとの全体会議でこのことが話題となりました。
世の中は私が開業した36年前より大きく様変わりしています。
特に雇用関係、労働環境の変化などなどは大きな要素です。
例えば前述のシステムを完全にやろうとすると、
〇患者さんのキャンセルがありアポイントが延びた時に同じスタッフが診る事ができるか。
〇スタッフの勤務体系が変わった時に例えば土曜日しか来ることが出来ない患者さんを診る事が出来なくなったとか。
〇スタッフから有給休暇の申し出でがあり、突然こちらからキャンセルをせざるを得なくなったとか。
〇患者さんの環境変化で夜遅くしか来院できなくなった時に早番のスタッフが診ることが出来なくなったとか。
〇時間に遅れて来られて担当歯科衛生士が他の患者さんで診ることが出来ない時とか。
もちろんゼンスタッフはその日に行った内容を記録簿にすべて毎回記載させています。
ですから担当が変わったとしても、前回に何をしたか、何が問題かなどを記録簿に詳細に書いてあります。
ですが治療を受けられる患者さんはやはり毎回スタッフが変わると疑心暗鬼になると思います。
こういうことがあるのでこのシステムで予防を完全にやろうとすると、時には無理な事もあり患者さんにはご迷惑をお掛けするのですが、それでも同じ歯科衛生士が毎回同じ患者さんの口腔内を管理する。
それはお互いにとってとても大事な事だと思います。
やや難があることも否定できませんが、全スタッフにこのシステムを継続し少しでも患者さんの口腔管理をきちっと出来るようにしていこうと今日も指示をしたところです。
何か不明な点があればいつでもスタッフにお声がけください。