入れ歯の欠点の一つに発音障害があります。
発音と一口に言ってもその発語の種類によって、舌の当て方当てる場所が違います。
例えばタ行ならば舌を上の前歯の後ろに当てて、跳ね上げます。
サ行ならば上の糸切り歯の口蓋に舌を当てて口を開けながら発語します。
このように発音はアやオの発音などを除くと舌が上顎(口蓋)に当てながら発語をするのです。
ところがこの口蓋に約2~3mmの厚さのプラスチックが乗っかると、その発語を阻害するわけです。
経験則ですが入れ歯を入れた方のた約2割くらいにこの発音障害が生じます。
もちろん程度問題ですが、人によってはお仕事に差し障りが出る方もいらっしゃいます(営業職でお話をすることが多い方など)
従ってこういう場合にいかに入れ歯をうまく調整するか、しっかりとアフターケアをしてあげるかが大事になります。
そうすればうまく発語が出来るようになる方も多いです。
でもそれでも発語がうまくいかない方がおられます。
そういう場合はケースにもよりますが、入れ歯を諦めるかインプラントなどで固定式のブリッジを作るしか方法は有りません。
だからこそやはり歯を失うという事は患者さんにとって、とてつもなく大きな代価を支払う事になるのです。
ですからくれぐれも歯を抜くようなことにならないように、虫歯や歯周病の予防を頑張ってください。