義歯を作らざるを得ない患者さんがたくさんおられます。
先日来、奥歯が数本無いにも関わらず入れ歯を装着していない(作ったことがない)患者さんが何人か来られました。
当然のことながら入れ歯を作りましょう!などとは言いません。
今の時代は入れ歯を作る作らないは、患者さんのご自由です。
ただ私ども医療者側としては作ることのメリットデメリットをお話しする義務があります。
これをしないと説明義務違反となり、後で「ちゃんと説明してくれなかった」という事で、ご批判を受けるやもしれません。
ですから作ることを無理強いすることは有りませんが、十分なる説明をさせていただき、その後は患者さんの自己責任という事で、お任せします。
正直こういうことがいいのかどうか個人的には疑問が強くあるのですが、時代でしょうか止む無い感がするのは私だけでしょうか…
話はずれましたが入れ歯のメリットで他の先生があまり言われない点を言います。
それは入れ歯を入れるとそれが反面教師的に、歯を大事にする傾向があるからです。
と言うのは入れ歯を入れて、患者さんは初めてその不具合さに気づかされます。
今後どういう風にしないとまたほかの歯を抜いてこの入れ歯の何倍もの入れ歯を入れることになりますよ、と申し上げます。
ちょっと脅しのように聞こえるかもしれませんが、何十年も歯医者をやっていて初めて入れ歯を入れた方が「良かった」と言うようなお話をほとんど聞きません。
これが入れ歯の現実なのです。
ですからいかに歯を抜かないかという事が大事で、日々その努力を惜しまないように頑張っています。