歯と歯の間に食べ物が詰まることはよくあります。
本来歯と歯の間と言うのは約50ミクロン(50/1000mm)の隙間が一番物が詰まらないと言われています。
これが70ミクロンを超える隙間となると詰まりやすく、30ミクロン以下だと圧迫感が強くて「きつい感じがする」と言われます。
このように歯と歯の隙間はかなり微妙で調整に難儀することも多くて、かなり神経を使う治療となります。
今まではつまらなかったのに、最近はよく詰まるんですよと言われる方は虫歯で穴が空いてきたか歯周病が進行して歯がぐらついてきたかという状態かと思われます。
前者は治療をすれば問題はないのですが、厄介なのは後者の方です。
先述したように隙間を適正な距離になるように治療をして、金属を作り直したり隙間を埋めて(微妙な距離の為に難しいのですが)治せばいいのですが、いかんせん歯周病で歯が動くという事は適正な隙間を再構築しても歯が動くためにそのたびにその個所の隙間が開いたり詰まったりするので治しようがありません。
こういう場合は患者さんの了解の元特殊な接着剤である程度隙間を埋めてしまい、物が詰まりにくいのではなくつまらなくしてしまう環境を作ります。
ただつまらないのはいいのですが、微細な汚れが残った時にはほとんど取ることが出来なくなります。
何事にもいい事があればその裏返しとして、良くないことも同時に存在します。
とにかくその場その場で患者さんにとってのベター論をお話して、納得した治療をするように心がけています。