入れ歯は保険であっても、それほど簡単には壊れません。
ただ壊れる時の多くは患者さんが落とした時か入れ歯では無理であろうと思われるほどの固い物を噛んだときです。
昨日も2人の患者さんが入れ歯を落として真っ二つに割って来られました。
修理はとても簡単です。
ただ難しいのは修理した後、修理前と何かちょっと違うと言われることです。
お口の中は微妙で、50ミクロン(0.05mm)くらい曲がってくっつけた時患者さんはそれわかるのです。
粘膜の可動域は30~50ミクロンですので、それもうなづけます。
では入れ歯を作り直そうかとすると、それはそれでまた面倒(面倒くさいのではなく)で、患者さんにも数回の通院を強いることとなり、応分の金銭的負担も生じ、出来上がってもまた一から慣れるまで時間もかかりますし、誰も得をしないという状況となります。
ですからなるべく修理をするのですが、残念ながら一度割れると割れやすくなるという事実もあります。
無論保険外で作った金属の入れ歯ならば、「壊してみろ!」と言いたくなるくらい丈夫です。
ですから保険の義歯の修理には補強の為に針金を入れたり、修理の後「裏打ち」の処置をしたりして割れにくい環境を作るようにしています。
なるべく入れ歯は大事に扱ってあげてくださいね。
作り物は壊れる。
これが自然ですので。