たまに「歯を抜いてください」と言われる患者さんがおられます。
もちろん初診でも再診でも。
一昨日来られた患者さんは前回に歯周病でグラグラしていたので、噛み合わせの調整と投薬でとりあえず症状を抑えられないかやってみました。
結果ある程度症状は治まり痛みもほとんどないという事でしたが、来るなり「抜いてください」と言われました。
お伺いするにもう少ししっかりと噛んでみたいという事でした。
我々としては歯はなるべく抜かない方がいいという事をいつも説明しています。
ただ正直言って患者さんに少し(かなり?)無理を言っているところもあります。
なぜならばやはりしっかりと噛むという事は出来ないからです。
ですから患者さんのお気持ちも十分にわかりますし、「かなり食べにくいけどこれで無理しないで軟らかい物だけ食べておいて」と言う事に申し訳なささもいつも感じているのも事実です。
もちろん無条件ではなく、メリットデメリットを説明の上で即日抜歯しました。
大変喜んでおられました。
抜歯は最後の手段といつも肝に銘じておりますがその歯は患者さんの物です。
ご事情によっては抜歯することもやむなしです。
抜歯しないように努力することも治療ですが、抜歯してあげることも治療です。
是々非々で対応するようにしております。