顎関節症の患者さんは多いです。
ただほとんどの患者さんは無症状の為に、それが顎関節症であるかどうかを知りません。
例えば顎を開けると音がするが特に気にすることも無いので、歯医者へは行かなかったという患者さんも多いです。
顎関節症とは顎の関節にまつわるあらゆる病態、症状の総称です。
口が開きにくかったり、音がしたり、顎の周りが痛かったり様々です。
今日は顎を開けるだけでなく、開けなくとも痛みがあるという患者さんが来られました。
顎関節の周囲に自発痛があり、顎を開けると関節が頬にやや突き出てきます。
顎関節症での自発痛はまれなケースです。
関節が異常位にある為なのか、噛むための咀嚼筋や片頭痛の時に痛くなる側頭筋から胸鎖乳突筋(肩こりの時に痛くなる首の周りの筋肉)まで痛みが広範囲でした。
ここまでくると投薬やマウスピースなどで収まる範疇ではなく、近隣の中核病院をご紹介しました。
もしかすると関節突起が関節窩を飛び越えていて、クッションとなる関節円板が損傷している可能性があります。
CTなどでの精査が必要となります。
このように我々町医者が治せる時と、精密検査が必要な時があります。
重症化しないうちにお尋ねいただければと思います。