最近女性を見るといかにして歯を残そうかと考える。
それも最低でも90歳まで。
これだけの長寿社会となった日本でいかに「健康寿命」を引き延ばすかという事に我々歯科医師の使命はあると思っています。
確かににいろんな病気があります。
高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、がんなど。
でも最後は食べられ無くなれば死ぬわけですので、いかにして食べさせるかという事が大事です。
もちろん歯を抜いてインプラントなどという考え方もありますが、その前に自分の歯がだめになっていき最終的にインプラントが残ったために、それが邪魔をしてうまく食べられないというケースが最近報告されています。
それを見るにつけやはり自分の歯が大事であるという事を痛感させられます。
もちろん歯を抜けば入れ歯もありますが、なかなか入れ歯では食べられないという事は常々このブログでもご紹介をしているところであります。
今日も73歳で上の前歯がぐらぐらで他院で抜いてインプラントを強く勧められた患者さんが2か月リコールで来られました。
前医の先生が半年も持たないと言われた歯がすでに1年近くも持っています。
ただし十分に噛める状況ではありませんが、抜いて200万円近いインプラントよりも、まだこちらがいいと言ってくださるので助かっています。
丁寧な歯ブラシをして固いものを控えてくださっているので、何とかまだ抜かないでいます。
抜いても保険のブリッジが入るケースなのですが、問題はそのブリッジを入れて何年そのブリッジが持つかという事です。
90歳までに入れ歯となり、食べにくくなってからだとやはり食べなくなります。
ですからぎりぎりまで患者さんと相談して残せる限り残して、少しでも「健康寿命」を引き延ばしていただくように頑張っています。