歯周病と全身疾患が関係していることは広く知れ渡ってきている今日この頃であるが、最近お若くして(40歳くらいで)脳梗塞を発症した患者さんや、50歳代で心筋梗塞を起こした患者さんなどが散見されるようになってきました。
最初の方は左手が麻痺しているようで財布を開けるのもつらそうな状態です。
来られるたびに何かお手伝いすることはないかと、気になってしまします。
後の方は特段問題なく通常生活を送っているようですが、あの苦しみはもう嫌とばかりに、健康には気を使っておられます。
こういう患者さんが来られるとまずは歯のクリーニングを徹底的にやります。
前者の方はまだ数回の来院ですが、毎回お口の中のお掃除をさせてもらっています。
後者の方は毎月来院することを指示して、歯ブラシ指導から口腔衛生指導をしっかりとやっています。
この方が今日は大変きちっと磨いてこられたので(今までは正直あまり磨いていなかったのですが)正直にとてもきれいになっていることをご説明したところ、「今日はしっかり磨いてきたんだよ」と笑顔でお答えいただけました。
ただ歯をきれいにしているだけですが、こうやってきちっと磨いてきてくださると、こちらもうれしいです。
だからと言うわけではないのですが次回は2か月後として、1か月延ばして様子を見ようという事になりました。
ポケット内のプラークについた細菌が血管を通して心臓へ行き、粥状(じゃくじょう)の血栓を作り心不全→心筋梗塞となります。
また心房細動が起こってその血栓が脳へ行き脳梗塞を引き起こす恐れがあると言われております。
たかが歯されど歯です。
このような病態の患者さんにはとにかく徹底的にお口のお掃除をして、再発防止のお手伝いをしたいと考えています。