ワーファリンを服用していたという患者さんが来られました。
今は同じ系統の違う薬を服用されているということです。
患者さんは今から20年くらい前に歯医者さんへ行き、ワーファリンを服用していると伝えたら治療を拒否されて、それからは行っていないということでした。
確かに今から20年位前ですと歯科医師の間では外科処置をする際はワーファリンを服用している方は危ないとかいう噂は出ていました。
このお薬は血流をよくするお薬で、心臓や脳に血栓ができるのを防ぐとてもいい薬だったのですが、裏を返すと抜歯などの外科手術後は血が止まらないということも実際によく経験したものです。
ですからたぶんこの患者さんも治療(抜歯を含む)の予定があったので拒否されたのではないかと類推されます。
今日はブリッジが取れたということで来院されましたが、残念ながら支えの歯が1本折れており、抜歯することとなりました。
今は基本的にこのような血流をよくするお薬を服用されている場合は、服薬を止めずに抜歯などの処置をやることが普通とされております。
なぜならばやめると血栓ができて死につながる恐れがあるからです。
ただし、抜歯の際には十分なる注意が必要であることは言うまでもありませんが。