虫歯の診断は難しいものです。
私と若い先生では自ずと判断が違います。
ただ虫歯を見つけるのはやはり経験則が物を言いますので、とりあえずそれほど間違うことは有りません(絶対ではありませんが)
私は確たる自信が無い時は治療をしないで様子を見てもらいますので、ほぼ100%と言っていいくらい虫歯の治療をした場合は虫歯があった時と断言していいと思います。
しかしながら今日来られた患者さんは1か月前に新患で来られた方です。
当院のアポイントがなかなか取れないためにその間に他の歯科医院にて検診を受けられたところ、10数本の虫歯があると言われたそうです。
私が1か月前に診断したところ、左下に1本間違いのない虫歯を見つけて、患者さんにも手鏡でお示しをした箇所のみです。
他は今日再確認をしましたが、どう見ても虫歯が見当たりません。
虫歯の診断が2人の歯科医師でこれだけ差異があれば歯科医師に不信感を抱くことは無理もありません。
ただ虫歯であれば手鏡でお示しをしたり、最悪削らせていただいた上でお示しすることも不可能ではありませんが、虫歯でない歯を虫歯でないと患者さんにご理解いただくことは結構難しいものです。
大変失礼ながら患者さんにはこう言いました。
「虫歯であるという証明は、虫歯であると言われた先生にお尋ねいただけますか」と。
私自身もその診断された先生にはやや不信感を抱かざるを得ませんが…